あんたの手が好きだ。








手。            黒田









いつもの執務室でロイの後ろにいるハボックは思った。

白い手。


もちろん執務の時は外されるが、いつもは手袋に覆われている。
今日は、特例で手袋が填められていた。
あと数分で、お偉い様が来るとかなんとかで。
執務ばかりで疲れているのか、
気だるそうに手を支えにして顔を乗せ、溜め息を吐いた。

ちらりと見える白い手首。


あまり外気に晒されないのか、普通の男より白い。
元よりロイは肌が白いのだが。


「…大佐。」



「なんだ?」


「先のご無礼お許し下さい。」


「…は?」


怪訝な顔をして顔が手から離れたのを見計らい
手首を掴んだ。


「な、何をするんだ、ハボック!」


慌てているロイを横目に、
掴んだ手首に軽くキスをする。


「…っ!」


びくりとロイが体を震わせたのがわかったが
やはり、それは気にせずに。


もっと、あんたの手が見たい。



鬱陶しそうに手袋の端を噛み付き、ゆっくりと外す。
すると、思っていた通りの、
そして、いつも見ている、
白い手が見えた。
軍人にしては、細くしなやかな指。
本当は、見るだけで満足する筈だったのだが、
堪らず、指にもキスを贈った。


「…ハボック…?」


されるがままのロイは、不思議そうな顔をした。
少しそれが可笑しかったので、小さく笑ってみると
ロイは、むっと不機嫌そうな顔に変わった。


「全くお前はわからない奴だ…っ!さっさと離せ!」


不機嫌で歪ませた顔を背けさせようとしたので、
そっと、手を添えて、今度は唇にキスを贈った。
とびっきりの、あんたが好きな甘いヤツを。
すると、ほら、もう不機嫌な顔では無くなる。


「…全く…お前という奴は…。」


少し潤んだ目で見上げてくる。



あぁ、今夜は泊まりで決定だ。



「もう少しで客人が来るんだ、
 さっさと離れて、お前はそこで番犬でもしてろ!」


先程の甘さなど残さずにびしりと言い放ち、

落ちた手袋を拾い、軽く叩いて
もう一度填める。


「イエス・サー。」


軽く敬礼をして、また元の位置に戻った。

キレイな、キレイな手。


あんたは、『そんな事は無い』と言ったが

俺は好き。

例え、その手で何人もの人を殺めただろうと。





俺は好きだから。









言い訳。

ハボロイでした。
はは…っ。
はぁ…文章って難しいですね;
私的ロイの手は白いのです。
手袋にいつも覆われてるから!
でも原作は、違いますね…!(ギャ)
いいの。妄想で。(自己解決)
…にしても、いつもいつも、
うちのハボックはロイにとことん甘いです。
激甘。
もう少し強いハボックがいつの日か書けますように…!(無理そう)


黒田  (旧;神崎 楓)


2003.11.8
(移動:04.10.31)


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